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日昇の採用担当が、着任から6年間行ってきた採用活動の取り組みについてお話しします


新卒に対する採用担当の考え

こんにちは。株式会社日昇で広報と採用教育を担当しているカキウチと申します。今回は株式会社日昇の採用に対する取り組みをご紹介します。


私が日昇の採用担当になって6年が経ちました。活動していく中で、日本、そして愛媛の採用事情について日々考えていることをまとめてみます。職種、業種やとりまく環境の違いはありますが、私たちの取り組みの一部でも、地方の中小企業が行う採用活動のヒントとなれば私も嬉しいです。


自己紹介


カキウチ。日昇に入社後、ECサイトの運営や商品撮影、Webページ制作や商品企画などに従事。インテリアのEC事業の多様な業務経験を経たのち、日昇の広報・採用担当へ。現場を知る採用担当として活躍中。

自身は前職も弊社へも紹介で入社したため、いわゆる就職活動の経験がほぼないまま今に至る。日本の就職活動、特に新卒採用は変な慣習ばかりと感じている。そのため、既存の採用の常識にとらわれない活動をしたいと日々試行錯誤を続けている。




 

日昇の採用活動の歴史


はじまりは2017年でした。もともと日昇に採用の部署はなく、新卒採用を始めるタイミングで新設されました。私ひとり部署の誕生です。


現在、部署は3名体制になりましたが、他の2名は主に広報業務を担当しているため、相変わらずワンオペで採用活動しています。私はざっくりいうと、入社前の応募者と会社をつなぐ役割。労務管理・給与計算などの採用以外の人事の業務は、当社では総務課が担当してくれています。


自己紹介でも少し触れた通り、私は就職活動経験がなく今に至ります。大学在学中は早々に新卒のカードを捨ててしまって、卒業後は1年弱のフリーターを経験しました。


そんな私なので「採用解禁日」「エントリーシート」「ガクチカ」などの単語の意味さえ、ふんわりとしかわかってない状態でした。


ちなみに採用に関わる社長や役員も皆、就職活動経験のない人たちばかりだったため、「採用活動とはこういうもの!」という枠組みなく自由に活動させてもらえました。


だれも前提知識を持っていなかったことが、逆に功を奏したように思います。


2019年まではリクナビサイトを活用した採用活動を行っていました

リクナビ活用期(2017-2019)


私の採用担当としてのはじめての仕事は、リクナビ新卒2018の契約でした。社長の高橋がリクナビの担当者と会っていて契約する話をつけていたのです。それから3年間、リクナビには非常にお世話になりました。


リクナビの運用は採用のイロハを学ぶよい機会でした。採用活動の年間スケジュールや新卒者への対応の仕方など、知っているようで知らないことがたくさんありました。


ネットでインテリア商品を売るためのWebページ制作やデータ分析、写真撮影や文章を書くスキルは採用活動に活かせました。商品を売ることと会社を売り込むことには共通点があり、今までのキャリアが活かせる手ごたえを掴めたのは自信になりました。


結果、特に2年目以降はプレエントリー者を各年350名以上集められ、採用につなげることができました。


新卒採用に3年間注力してみて思ったのは、「応募から内定まで、こんな短期決戦なの?!ぜったいに取りこぼしている層あるよね?!」ということ。


企業側もですが、これからの人生の大半を左右することになる仕事を、たった数か月で探す学生さんは大変ですよね。限られた時間と接点の中で就職活動をして、気の毒に思えるほど余裕がない方もいるなと感じました。


新卒採用のあり方に疑問を持ち、翌年から改善を考えることにしました。


Wantedly(ウォンテッドリー)活用期(2020~)


そこで4年目からは新卒採用だけではなく、中途採用にも力を入れ始めました。


活用をはじめたのが、会社の目指すミッションや価値観への共感でマッチングする採用サービス、Wantedly(ウォンテッドリー)です。


Wantedlyでは、やりがいやビジョンへの共感を軸に会社を探せる、他の求人とは一味違った媒体です。


Wantedlyには応募前に求職者と企業とが接点を持ちやすいしくみがあります。労働条件など限られた情報のみを参照して会社理解が進まないまま応募に至るケースはよくあることです。


Wantedlyでは、会社のカルチャーや働く人、ビジョンなどを明示することで応募者の志望度が上がり、応募に至る点がとてもよいサービスだと思います。


Wantedlyを活用しつつ、社内のしくみを作りました。


ブログでの情報発信

これはWantedlyを利用する前から行っていた施策です。Wantedlyと掛け合わさり、さらに効果的になりました。


会社の日常や働く人、会社のビジョンなど、社外の人が入社前にイメージしやすいように工夫してアウトプットしました。特に「社員の素顔」と「会社の日常」を多く載せるよう努めています。


現在は200記事以上が掲載されています。よかったら日昇のブログ読んでみてくださいね。



オンラインでのカジュアル面談

ちょっとでも会社に興味を持ってくれた人が、採用担当と気軽に話せる機会を設けました。


在学中や在職中に就職活動をしている層、これから愛媛で働きたいと考えている県外のIUターン層とも接点を持ちやすくなりました。


実際に会って詳しく会社について話した結果、「やっぱり違った」と思われることも歓迎しています。


オンラインで接点を持てることで、時間や場所の制約を外し、多くの求職者とお会いすることができるようになりました。


応募前の会社訪問

実際に働く職場や社員を訪問できるしくみも作りました。意外と、応募前に社内見学ができる企業は少ないようで、来社された方からは「働くイメージが湧いた」と好評です。


会社訪問と同時にカジュアル面談も同時に行えるイメージです。


面談によって会社の細かいニュアンスを伝えられたり、個別での質問を受け付けられたりするため、求職者の満足度向上につながっています。


ミートアップ(オンラインイベント)

会社の若手社員に会えるイベントを不定期で行いました。


一般的な採用活動を通じて社内の人と会えるのは、たとえ中小企業でも、採用担当と現場の上長、経営者くらいです。できるだけ多くの社員に会ってもらえる方が、会社のリアルを知る機会になると考えています。


リアルでもオンラインでも、応募者、応募前の候補者と密に面談します

 

日昇の新卒採用の位置づけ


3年間、新卒採用を行ってみて「なかなか非効率なしくみだな」と体感しています。私が感じた新卒採用のデメリットは以下の通りです。

  • 会社とマッチング度が低い学生も集めてしまう

  • ナビサイトや合説費用が高額である

  • 1月から4月頃に業務が集中する

  • 新入社員の受入時期と新卒採用の繁忙期がかぶる

  • 大企業と比較され、給与/福利厚生では勝てない

  • 内定から入社までが長期間(内定者フォローが大変)

  • 内定辞退のリスクが大きい

他にもあるかもしれませんが、少し考えただけでも、たくさんのデメリットが挙がりました。


対して、新卒採用のメリットは「効率的に多くの学生と出逢える」ことくらいでした。


ただ、これも考え物なのです。日昇の現在の会社規模では1年で10人も20人も新卒を採るわけではありません。多くの候補者とあえることは、さほど大きなメリットではないように思えてきました。


そこで、新卒採用も中途採用と同じく「通年採用」とすることに決めました。


新卒者向けの会社説明会や採用イベントにはときどき出席しています。これは、目先の採用計画を達成する目的ではなく、3年後、5年後、10年後の中途採用を見据えた「種まき」ととらえています。


学生には「新卒で入社しなくても、5年後10年後に弊社を思い出してね!」と意識的にメッセージを送っています。この活動の結果、ありがたくも新卒入社してくれる学生と出逢えたらラッキー、くらいの気持ちでいます。


通年採用にすると、自ずと応募者は減ります。応募者数をKPIに設定して活動してしまっていると、不安に思えてきますよね。しかし、応募者が減った分、他社以上に応募者と向き合う時間を増やすことができています。


たとえ応募者が入社に至らなくても、会社のファンになってもらうことはできます。


今までも、新卒採用活動時に出逢った学生さんが他社に入社した後に、日昇へ営業活動で訪れてくれたことがあります。他にも、日昇が行うイベントに来てくれたり、後輩に紹介してくれたり。それだけ関係性の作れる、密度の濃いコミュニケーションを心掛けています。


採用に繋がらなくても、応募者の方と関係性を保てれば、いつかどこかで会社のプラスになるはずです。


日昇の中途採用の位置づけ


ここでいう中途採用とは、キャリア採用ではなく「新卒の替わりに若手社員を採用するための方法」という意味合いです。


愛媛の新卒3年以内の離職率は他県の平均より高く、4割に近いと聞いたことがあります。この3割~4割の層を狙う企業は少なく、ブルーオーシャンなのではと考えています。


日昇の採用成功事例として、「新卒で県外の配属になったが、愛媛に帰りたくて応募した」「新卒の頃、日昇の存在を知ったが別の会社に入社し、転職活動で応募した」などで入社に至ったケースが何件かありました。


また、「第二新卒」と呼ばれる方たちの採用に加えて、弊社では「高卒で社会人として既に活躍している人のセカンドキャリア採用」も想定しています。「高卒で働いていたが今後のキャリアを考えて転職を決意し、応募した」というケースがときどきあるからです。


日昇の仕事と若手社員との相性がよいのにはいくつか理由があります。


「学歴」よりも「適性」が重要な職種だから

募集の中心職種であるEC事業は、WebやIT、新しいテクノロジー技術に興味のある方に向いています。 学歴は関係なく、高卒者から大学院卒者まで様々な方が在籍しています。


日常的にPC、スマホ、デジタルデバイスを活用し、SNSから情報収集し、ネットショッピングを使い、Webサービスを用いてコミュニケーションを取れる人が活躍できます。


年齢が「若くても」活躍しやすい職場環境があるから

①のようなタイプは、デジタルネイティブと呼ばれるZ世代に多いことが想像できるでしょう。 当社には20代30代で管理職の役割を担っている社員もおります。


年齢や社歴に関係なく若手もどんどんチャレンジできる風土があり、実力主義でキャリアを積み上げられます。多様な経験を積み、会社と共に成長したい方を歓迎しています。


組織として「未経験者育成」に慣れているから

弊社の近隣地域には同業他社が少ないため、中途採用の8割以上が業界未経験者です。


意外と思われるかもしれませんが、EC事業部には「営業職・販売職」経験のある方が多いです。リアルでもネットを介してでも、商品を売る目的に変わりはないからです。


ECのしくみや業務に関しては、組織としてゼロから教える体制を作っています。(ただし、応募者本人の新しいことを積極的に学び続ける意欲、システムやソフトを使いこなそうとする努力は必須です。)


以上の理由から、若手社員の確保を目的とした中途採用に注力をしています。


採用活動を通じて会社に集まったメンバーのイメージ
 

採用活動の成果


おかげさまで、ここ数年の正社員の採用は毎年5名前後。採用計画に基づいて、過不足なく増員できています。


特筆すべきは採用コスト。新卒採用を行っていた時期よりもコストは半減しているにも関わらず、優秀な人材の採用に成功しています。Wantedly以外の求人媒体には課金せずとも採用できているからです。


会社の規模から考えて、おそらく当面は同じくらいのペースで人員募集を行っていくことになるかと思います。生産性の高い採用活動を行っていくために、今後は入社後の社員満足度を上げる取り組みが課題です。


今後も採用活動の成功を維持し、会社の発展に向けて努力を続けます。




株式会社日昇の日常を綴る企業ブログ。インテリア照明や家具のこと。会社のことや働く人のこと。新規事業や採用活動について。日昇の所在地である愛媛県伊予市についてなど。ときには面白いネタも、ざっくばらんにお話しします。

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