【学生インタビュー記事】伊予市から、未来をつなぐ挑戦を。SNS・IoTで地域に新しい価値を生む日昇代表・髙橋さん
- NISSHO
- 2022年6月3日
- 読了時間: 6分
更新日:4月21日

髙橋秀典(たかはしひでのり)【株式会社日昇 代表取締役社長】
経歴
伊予市出身。進学を機に大阪へ渡り、社会人としての経験を積んだ後、ふるさと愛媛へUターン。現在は、伊予市に本社を構える株式会社日昇にて、代表取締役社長としてインテリアEC事業やリフォーム事業を手がけている。
さらに近年では、新たな取り組みとして、地域の魅力を発信するオウンドメディア「伊予暮らしの情報メディア ヒノボリ」の運営にも力を注ぎ、地域と人をつなぐ新たなSNS事業に挑戦中。
※この記事は、2022年5月に愛媛大学 工学部 工学科 コンピュータ科学コース 3回生の学生さんが取材・執筆したインタビュー記事です。掲載内容は取材当時のものです。

愛媛県伊予市で現在の会社の代表になった経緯
-大阪から愛媛に帰ってこられたきっかけは何だったのでしょうか?
大阪には、専門学校へ通うために出ました。そのまま大阪で就職し、ゴルフ用品を扱うEC事業を任されていました。
もともと父が、愛媛で建築会社を起業していたんです。会社は順調に成長していて、「いつか帰ってきてほしい」とずっと言われていました。
なので、心のどこかで「きっかけさえあれば、伊予市に戻ろう」と思っていました。28歳のときに結婚したのを機に、それまでの仕事を退職して、愛媛に戻ることを決めたんです。
-戻ってきて、すぐにEC事業を立ち上げたのですか?
いいえ、最初は建築業に取り組もうと考えていました。ただ、実際に建築業に携わるうちに、「自分には合わないかもしれない」と感じるようになっていきました。
やっぱり、自分がこれまでやってきたEC事業のほうが、面白く感じたんです。
-EC事業のどんなところが「面白い」と感じたのでしょう?
EC事業は、手元のパソコンだけで、密度の高い作業がたくさんできるんですよね。
それに比べて建築業は、現場に移動する時間が長かったりと、時間の使い方に大きな違いがありました。
そのギャップを強く感じたことで、改めて「自分はECが好きなんだ」と思うようになりました。
そこで当時、社長だった父に「EC事業を立ち上げさせてほしい」と相談しました。そんな経緯があり、現在の事業へとつながっています。
-地元・伊予市に戻ってきて、改めて感じた魅力はありますか?
やっぱり「のんびりとした暮らし」ができることですね。
帰ってきた一番の理由は、自分が生まれ育った環境にもう一度戻りたかったからです。土地にも時間にも余裕がある暮らしが、やっぱり自分には合っていると感じています。
たとえば、都会だと駐車場を利用するのにお金を払うのが当たり前ですが、伊予市ではそういったサービスが無料だったりする。そういうところに、田舎ならではの良さを感じますね。
―伊予市の食べ物や自然環境については、どう感じていますか?
実は、そういう魅力にはあまり意識が向いていなかったんですよね(笑)。
でも最近は、「ヒノボリ」の活動を通して、伊予市のいろんな魅力に気づかされるようになりました。ほんの少し前までは、正直そこまで意識していなかったのが本音です。

会社全体での事業について
-建築事業やEC事業以外に、現在の日昇ではどんな事業を展開しているのでしょうか?
現在は、IoT事業とSNS事業「ヒノボリ」を展開しています。
―事業を展開される中で、「自分なりの正解が表現できた」と感じる瞬間はありますか?
最近は、少しずつ“磨き”がかかってきたなと感じることが増えました。
もちろん、自分にとっての「正解」と、誰かの好みが必ずしも一致するわけではない。でも、そこにこそ、仕事の面白さがあると思っています。
―IoT事業に取り組もうと思ったきっかけは何だったのでしょう?
もともと私自身が、新しいもの好きな性格なんです。そして会社のミッションにも、「新しい価値を創造する」という思いを強く掲げています。
実際、EC事業で成果を上げられたのも、「早いタイミングでスタートできたから」というのが大きな要因でした。世の中の変化にいち早く対応できたことが、成功につながったと感じています。
これからも、時代の変化に遅れないように、新しい事業にどんどん取り組んでいきたい。その一つの挑戦として、IoT事業を始めました。たとえば、今は電球にIoT機能を組み込んだ製品の開発・販売も手がけています。
―常に新しいことに挑戦し続ける、その原動力はどこから来ているのでしょうか?
EC事業を立ち上げたときの成功体験は大きいですね。
それに、もともと新しいことにチャレンジするのが性に合っているんだと思います。
今は「VUCA(ブーカ)時代」とも言われるように、不安定・不確実・複雑・曖昧な社会になっています。
だからこそ、世の中のニーズの変化に柔軟に対応して、会社も一緒に進化していきたいと考えています。
―経営者として、お仕事をされる中で一番うれしいと感じる瞬間はどんなときですか?
会社の存在意義や目的に向かって、みんなで一緒に歩んでいけることですね。働くといっても、私にとっては「遊びに近い感覚」で、毎日がとても楽しいんです。
人生の多くの時間を「労働」に費やすわけですから、社員にもできるだけ楽しんでもらいたい。そんな思いが伝わったのか、退職した社員が、また日昇に戻ってきてくれることになったんです。同じ方向を向ける仲間が増えるのは、本当にうれしいですね。
SNS事業「ヒノボリ」で目指す理想
―ヒノボリというSNS事業には、どのような理想を込めて取り組んでいるのですか?
もともとは、株式会社日昇のことをもっと地域の人たちに知ってもらいたいという想いからスタートしました。活動を続けるうちに、次第に「伊予市を盛り上げたい」という気持ちにもつながっていきました。
これからは、地域の方々とのつながりをさらに広げていきたいと思っています。そして、地域の課題をより深く知り、IoTを活用して解決へつなげていけたらと考えています。
また、地元の銀行や地域おこし協力隊の方たちとも連携して、地域全体で取り組める活動を探しているところです。
IoTを上手く活用すれば、アイデア次第でさまざまな課題解決が可能になります。これからも、「私たち日昇にできることは何か」を常にブラッシュアップしながら、挑戦を続けていきたいです。

インタビューを終えて
髙橋さんは新しいことに挑戦することが本当に好きな方なのだと、お話していて実感しました。同時に、自分の中にぶれない“軸”をしっかりと持っていらっしゃる方でもあると思いました。
SNSやIoTといった新しい技術には、伊予市の地域課題を解決する大きな可能性が秘められている――そんな視点にも気づかせてもらいました。
これから髙橋さんが、どんな新しい事業に挑戦していかれるのか。とても楽しみです!
ライター:愛媛大学 工学部 工学科 コンピュータ科学コース 3回生 K.D
伊予暮らしの情報メディア ヒノボリ
伊予市を中心に愛媛の普段着だけど特別な日常を発信中。グルメ・イベント・自然・観光スポット etc...
株式会社日昇の広報担当者が運営しています。
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